「復活節第2主日」(A年)説教
2014年4月27日・加藤 英雄師


 

 日曜日、弟子たちは家に集まっていた。祈っている。語り合っている。イエスについて、神様のみ心について、復活のいのちについて語り合っている。また、十字架にかけられたイエスを見捨てて逃げ去ってしまったことを心の底から、悔やんでいる。弟子たちはユダヤ人たちを恐れ、家の戸に鍵をかけている。その中に閉じ籠っているのです。
  そこへ、突然イエスが来られた。真ん中に立ち「あなた方に平和があるように」と言われた。そして、ご自分の手と脇腹をお見せになった。弟子たちは驚いた。喜んだ。平和をつくる者となりなさい。出て行きなさい。人々と出会い、神様を語りなさい。安心を与える者となりなさい。そして、息を吹きかけられた。聖霊を受けなさい。神様の力が注がれますように。罪を赦し、共に歩きなさい。罪人が「いのち」のすばらしさを知る。神様の豊かさを知る。罪人を導く者となるのです。
弟子たちは新しい命を知った。復活のイエスに出会った。言葉を聞いた。喜びが湧いてくる。
8日の後、新しい一週間が始まる日、日曜日、弟子たちは集まっている。ディディモと呼ばれるトマスもいる。トマスは復活したイエスに出会っていない。わたしたちは主を見たという。みんなの高揚した喜びについて行けない。トマスは正直に言います。自分の目で見なければ信じない。触れて見なければ信じない。 家の戸には鍵がかけてあった。イエスが来られた。弟子の真ん中に立ち 「あなた方に平和があるように」と言われた。トマスは目の前に現れたイエスを見た。イエスはトマスに言われた。あなたは今、平安のうちにいますか。平安のうちに友の信仰を信じていますか。
「あなたの指をここに当てて、わたしの手を見なさい。また、あなたの手を伸ばし、わたしの脇腹に入れなさい。信じない者ではなく、信じる者になりなさい。」 トマスはイエスに包まれている。トマスは言う。「わたしの主、わたしの神よ。」 「見ないのに信じる人は幸い。」
使徒たちは語ります。わたしたちは新しいいのちのうちに生きるイエスと出会った。イエスに神様を見た。イエスの出来事は神様の出来事です。それを語らずにはいられない。わたしたちはイエスの復活を見た。わたしたちは復活の証人です。そして、イエスによって「新しいいのち」への道が与えられたのです。ペトロは言います。キリストのうちにいるものは神様のしぼばない財産を受け継ぐ者としていただいた。神様の財産とは、喜びのいのち、生き生きとした命。神様とのつながり、自然とのつながり、人とのつながりではないでしょうか。
 使徒言行録に信仰生活共同体が示されます。こんな共同体に向かって歩みたい。わたしたちが求める共同体です。信仰共同体に守るべき約束が示されます。
  ①使徒の教え。
  ②相互の交わり。
  ③パンを裂くこと。
  ④祈ること。
支えられている、支える者となる。神様に包まれ、共に歩んで行きたいと思います。
一番大切な事を忘れていました。 わたしたちは神の出来事、福音の証人です。


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